PARTNER-Jetの最上位機種Model40を発表
ギガトレース機能を新たに追加し、さらに進化したデバッグ環境を提供

京都マイクロコンピュータ株式会社（本社：京都府京都市、代表取締役社長：山本彰一）は、本日、当社製 JTAG-ICE「PARTNER-Jet」に、最上位機種となるModel 40（以下M40）を追加したことを発表しました。
PARTNER-Jet M40は、ハードウェアに1ギガバイトのトレース専用メモリを搭載することにより、数十億命令の実行履歴の記録を可能にしました。なお、PARTNER-Jet M40は、ARM、MIPS、SHシリーズのCPUに対応し、2008年第一四半期に出荷を予定しています。（価格\598,000〜）その他のCPUに関しても随時対応予定です。

近年、家電やカー・マルチメディアなどの進化（大規模なデジタル化）により、ソフトウェアが大規模化しています。既存のPARTNER-Jet M30にはトレース専用メモリを18Mbit搭載していましたが、M40では、専用のトレースメモリを8Gbit（１ギガバイト）搭載することにより、数十億命令（Linuxカーネル初期化時の例で約20億命令）の実行履歴の保存が可能になりました。時間に換算するとARM11 400MHzクラスのCPUで約10秒程度となり、今までのトレース可能時間からは飛躍的に長くなります。この大量の実行履歴は、バクの解析だけでなく、例えばシステムの起動時間のチューニングなど、まとまった処理の性能解析にも応用することが可能です。

また、大きなトレースデータを効率よく扱うため、デバッガソフトも進化させました。保存したトレースデータを表示するためのヒストリウィンドウでは、検索機能や統計機能を強化しました。統計機能の強化により、パフォーマンス解析などにより便利になります。
また、新機能のイベントトラッカーと実行履歴を表示するヒストリウィンドウが連携し、ソフトウェアの実行動作と、CPUの命令レベルの実行履歴を相互に参照する事ができ、広い範囲から狭い範囲までを、効率よく調査・解析ができるようになっています。

【PARTNER-Jet Model 40 の特長】
*	1ギガバイトの専用トレースメモリを搭載 約40億命令、実行時間10秒の実行履歴を保存可能※1
*	トレースデータの高速表示、高速検索を実現 トレースバッファ・フル状態で、最初の表示まで0.2秒、指定番地の検索も約180秒※1
*	高速なトレースに対応 400MHzのトレースデータにも対応可能※２
*	三点の外部トレースをサポート トレースデータ内にボード上の任意の信号を取り込むことが可能
※１ 命令数や実行時間、検索時間は、ターゲットがARM11 CPU400MHz、ホストPCがCore2Duo E6600時の一般的な値です。 ※２ ARM CPUでトレースクロック200MHzデュアルエッジでの場合です。実際の動作可能周波数はCPUやターゲットを含んだ電気的条件により制限されます。

なお、PARTNER-Jet M40およびイベントトラッカー機能は、11月14日〜16日に開催されるET2007（http://www.jasa.or.jp/et/）にてデモンストレーション展示を行います。（ブース番号B-07）ETでの当社展示の詳細につきましては、http://www.kmckk.co.jp/2007et.htmlをご覧下さい。