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組み込みソフトウェアで発生する各種イベントをグラフィカルに表示する機能です。各種RTOSに対応しており、RTOSのプロセス・タスク・スレッドなどの遷移の表示に最適です。システムコールなどのトラッキングもできます。PARTNER-Jetの一部として動作するので、イベントトラッカーとCPUのリアルタイムトレースを連携させることも可能です。
マルチコア、SMPにも対応
イベントトラッカーは、マルチコアCPUやSMP CPUでも利用可能です。下の図は4CPU でのSMP Linuxでイベントトラッカーを利用した例です。緑色、水色、紫色、オレンジ色がそれぞれのCPUを表していて、7個の子スレッドでCPUが切り替わりながら、4つのCPUが同時に動作している様子が見えます。
豊富な機能
- 時間計測機能
イベントトラッカーで捕捉している任意のイベント間の時間を表示することができます。
上の図はLinuxのプロセスで複数のスレッドを生成し、
最後のスレッドが動き出すまでの時間で、1,341usであることが分かります。
- イベント検索、抽出、マスク機能
- 占有時間比率計算機能
- イベントリスト表示機能
グラフィカルな表示だけでなく、テキストとして出力することができます。
- データ保存、読み込み機能
イベントデータを保存しておき、後から調査することができます。
- デバッガウィンドウから独立して表示
イベントトラッカーウィンドウだけを取り出し、大きな画面で表示することができます。
フィルタコンポーネント
ターゲットでのイベント収集と、デバッガでのイベント解析機能部分を、
フィルタコンポーネントとして独立させているので、各種RTOSへの対応が容易になります。
- オープンソース系のOSでは、KMC標準フィルタコンポーネントが利用可能です。
Linux,T-Kernel,Toppersなどのオープンソース系の RTOSについては、すぐに使えるフィルタコンポーネントを用意しています。
- 上記の他にも、各種ITRONやWindows CEへの対応を検討しています。
- 標準フィルタが付属しないOSでも、フィルタDLLを作成することにより利用可能です。
KMCが対応していない場合でも、お客様独自に実現するための技術情報が付属します。
強力なカスタマイズ
- ユーザー側で任意のイベント、情報を追加・変更可能です。
イベント収集機能とイベントトラッカーの表示機能は完全に分離しており、イベント収集機能はAPIが公開され、ユーザが自由に変更できます。
例1)特定の関数の開始から終了までの実行状況を表示
例2)DMA要求の開始から、DMA完了の割り込みまでを表示
CPUデバッグとの連携
- PARTNER-Jetのリアルタイムトレース機能と高度に連携します。
- トレースバッファに保存されているCPU実行履歴と、イベント発生箇所の関連を見つけます。
- イベントトラッカーでCPU占有の長い箇所を見つけ、そこからリアルタイムトレース機能を利用して実際に占有している関数などを表示することができます。
- 最新の「ギガトレース対応」PARTNER-Jet Model40と組み合わせれば、長時間(ARM11 400MHzで10秒程度)の命令実行履歴から検索することができます。
PARTNER-Jetに標準添付
- イベントトラッカーがリリースされた以降の PARTNER-Jetには標準で添付されます。
- イベントトラッカーに対応した PARTNER-Jetのデバッガバージョンについては、お問い合わせください。
- イベントトラッカーでCPU占有の長い箇所を見つけ、そこからリアルタイムトレース機能を利用して実際に占有している関数などを表示することができます。
- 年間保守サービスを契約されているお客様は、対応したデバッガバージョンにアップデートすれば利用することができます。別途費用は発生しません。